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16年ぶりのリーグ優勝に突き進む阪神・矢野燿大(あきひろ)監督(52)への続投要請が早ければ7月中旬にも行われることが明らかになりました。今季で3年契約が終了する指揮官に対して、阪神電鉄本社や球団首脳は「でき得る限り監督を続けてほしい」という意向で一致しており、新たな複数年契約など条件面を整えた上で続投を打診。矢野監督が受諾すれば、阪急阪神ホールディングスの角和夫社長(72)に報告後、シーズン終了を待って、改めて長期契約を締結する方向です。矢野監督は監督就任1年目の2019年シーズンから3位、2位とAクラス入りを果たし、今シーズンも快進撃。選手の自主性を重要視する采配が球団内でも高く評価されています。歴史的な大失速でもない限り、矢野阪神は長期政権ですね。

〝吉田義男ロード〟を歩む栄冠

首位を堅持する阪神がこのまま逃げ切ってリーグ優勝を果たすならば、今季で球団創設86年目を迎えた阪神において、「矢野燿大」という名前は球団史に深く名誉を刻み込まれることになります。なぜなら、タイガースの長い歴史の中で過去にわずか一人しか果たしていない「大偉業」を成し遂げようとしているからですね。

もし、仮に阪神がこのまま逃げ切り、05年以来、16年ぶりのリーグ優勝を果たしたとき、矢野監督は主力捕手として活躍した03年、05年のリーグ優勝、そして監督としての初めてのリーグ優勝という、選手で2度、監督で1度の「阪神優勝」を手にするのです。1950年(昭和25年)の2リーグ分立以降、阪神は過去に5度のリーグ優勝を飾っていますが、数少ない優勝時のメンバーを振り返ってみたとき、驚くべき?事実を知ります。

過去にタイガースの主力選手として2度のリーグ優勝、そして監督として1度のリーグ優勝を果たした人物はたった1人しか存在していません。62年(昭和37年)と64年(昭和39年)のリーグ優勝をバリバリの遊撃手として勝ち取り、85年(昭和60年)に監督としてリーグ優勝、球団創設初の日本一にチームを導いた吉田義男さん。そう、あのヨッさんしか過去にいないのです。

矢野監督が今季、16年ぶりの優勝を勝ち得るならばこれは〝吉田義男ロード〟を歩むことになります。さらに言うならば、吉田義男監督がリーグ優勝、日本一を勝ち取った85年は吉田さんの52歳の年でしたね。33年7月26日生まれですから、シーズン途中に52歳を迎えました。矢野監督は68年12月6日生まれですから、今年の年末まで52歳です。日本シリーズを含めても、シーズンの全日程を終えるまで52歳のままです。同じ52歳のときに選手で2度、そして監督として1度目の「阪神優勝」を経験する…。コレは不思議な因縁ではないでしょうか。今季に阪神が優勝すれば…という仮定の話ですが、リーグ優勝の回数自体が少ない阪神タイガースにおいて、こんな偶然があるのでしょうか。

「留任」は既定路線

もう少し付け加えるならば、85年の優勝の原動力となったランディ・バースと今季、チーム躍進の起爆剤となった怪物ルーキー佐藤輝明の誕生日が同じ3月13日。吉田監督と矢野監督はともに3月13日生まれの希代のスラッガーに力を得るわけです。

阪神は交流戦に入り、オセロゲームのように「〇●」を繰り返していましたが、8日からの日本ハム戦(札幌ドーム)で3連勝。10日の時点で貯金は今季最多の17(36勝19敗2分け)。2位の巨人は4連敗&主力選手の故障者続出で、その差は6ゲームと開いています。まだまだペナントレースは80試合以上を残していて油断はできません。しかし、阪神は絶対的に有利な立場にいることは間違いなく、歴史的な大失速でもない限りは栄光のゴールに飛び込む公算が大きくなってきたと思いますね。

こうした状況下、阪神球団の周辺から漏れてきた情報が「矢野燿大監督への続投要請」です。今季で3年契約が切れる指揮官に対して、阪神電鉄本社や球団首脳は「でき得る限り、監督を続けてほしい」という意向で一致しています。現時点で球団内部に有力な後任監督の候補が不在であるという背景もあります。しかし、そうした事情は抜きにしても、監督就任1年目の2019年シーズンから3位、2位ときて、今季の快進撃です。指揮官の安定感のある采配、選手起用に対する本社や球団の評価は極めて高く、すでに「留任」は既定路線と言われていました。それを新たな統一契約書に反映し、矢野監督への続投要請→続投交渉→受諾へ-と進むわけです。

Xデーは前半戦終了の7月14日以降でしょう。16日と17日にオールスター戦が行われ、矢野監督はコーチとして出場予定です。その後の18日から8月12日までは東京五輪開催による中断期間ですね。時期的にはこの辺りで藤原崇起オーナー(69)=阪神電鉄会長=が矢野監督とトップ会談し、正式な続投要請を行う流れとなるはずです。

出費増避けたい台所事情も追い風

大きな背景には親会社の阪急阪神ホールディングスとの関係もあるでしょう。5月14日に発表された20年度の決算報告では、新型コロナウイルス感染拡大によってホテル、レストラン事業やタイガース、宝塚歌劇団をもつエンタメ事業で大幅な減収に見舞われました。厳しい数字が並びましたね。9月に入れば21年度の上半期の損益を各部門は阪急阪神ホールディングスの角社長ら役員陣に報告します。

当然ながら、阪神電鉄はタイガースの状況と今後の見通しを報告するわけですが、その場で矢野監督への「続投要請→受諾」も伝え、ホールディングスのトップに内諾を得ることになるはずです。逆に言うなら9月までには、矢野監督の「留任」を球団と監督の間で確定させておく必要性が〝阪神側〟には生じるわけですね。

「最終的には角さんが〝うん〟と言えば、それで決まりだろう。でも、今の成績で〝ダメだ〟とはならないはずだし、たとえシーズン終盤に大失速したとしても、球団内部には有力な後任候補がいない。ここ3年の実績を見ても、監督を代える必要性は全くない」とは電鉄本社の関係者の言葉ですね。

タイガースや甲子園球場はチームの快進撃とは裏腹に、新型コロナウイルス感染の防止のために大幅な入場者制限を行っていて、減収減益の苦しい経営状況にあります。必要不可欠な戦力補強は別にして、監督やコーチ陣を代えることによる出費増はなるべく避けたい台所事情もあります。さまざまな背景はすべて、矢野監督の続投-長期政権を後押ししているわけですね。

阪神の監督は短命-と言われる中、歴代で最長政権は1990年から95年のシーズン中に休養するまで、監督を6季目の途中まで務めた中村勝広氏です。そして、2004年から5シーズン、岡田彰布監督も務めていますが、矢野監督はもし3年の契約延長ならば、都合6季にわたり指揮を執ることになります。仮に24年まで矢野阪神となれば、タイガースを取り巻く人間模様は大きく変わることになるでしょう。「ポスト矢野」の有力候補は一気に藤川球児氏あたりの世代になるのでしょうか。これは、あくまでも空想の世界ですが…。

いずれにせよ、阪神タイガースを取り巻く状況は順風満帆です。シーズン最後までこの調子で行かなければなりません。


【プロフィル】植村徹也(うえむら・てつや) 1990(平成2)年入社。サンケイスポーツ記者として阪神担当一筋。運動部長、局次長、編集局長、サンスポ特別記者、サンスポ代表補佐を経て産経新聞特別記者。阪神・野村克也監督招聘(しょうへい)、星野仙一監督招聘を連続スクープ。




『矢野監督への続投要請が早ければ7月中に行われる』 まぁそりゃそうよね 2019年 3位 2020年 2位 2021年 ?位(貯金20) 『俺は積極的な野球は咎めない』 これ言ってもらえるだけで全然違う 中野なんてこれがあるから一気に伸びたと思う 親しみ込めてあだ名で呼ぶのも良いよね まぁ陽川は陽川やけど



【「鬼筆」越後屋のトラ漫遊記】矢野監督に続投要請へ 長期政権ならば阪神の人間模様は大きく変わる! - サンスポ  https://www.sanspo.com/article/20210613-3KLOKWIEPJL5LMIIHJGGTDELLU/  これは、、ビッグニュース👏👏 私の元祖推し矢野様🥺🙏 嬉しい限り🤩✨



阪神電鉄本社&球団首脳「でき得る限り監督を続けてほしい」7月以降に矢野監督続投要請へ 条件面整え長期契約の方向  https://tinyurl.com/ydqsxxwp 


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